sabakubakubakuの日記

発達障害児を育てる発達障害ワーキングマザーの日記

困り感の続き2 ー 人の話を口頭では理解しづらい

「口頭で言われた事をなかなか飲み込めない」

「人の話が覚えられない」

 これは、発達障害の特性なのか、私の得意不得意の谷なのか分からないけど、おそらくその両方だと思っている。

 私はよく、口頭だけの説明や指示がよく飲み込めず、同じ事を数回聞き返してしまう事がよくある。それを初めて意識したのは30歳前後の頃だったと思う。職場で「話がちゃんと通じているのに、ふざけて(意地悪で?)わざと何度も聞いているのかと思った」と言われ、分からなかったから聞いているだけなんだけどなあと素で思った覚えがある。

 子どもの頃はどうだったか思い出せないが、学校の一斉授業に全くついて行けなかったとか、教師の指示が理解できなかったといった記憶はないので、おそらく大きな問題はなかったんだと思う。もしくは、学校生活の範囲では起こる事のパターンがある程度決まっているから、それほど困った事は起きなかたのかも知れない。

 最近になって、自分が視覚優位者だったという事に気がついて、こういった事で悩んでいた理由がわかり、非常にすっきりした。人に何かを言われても理解できず、この人は阿呆なんじゃなかろうかといった目で度々見られ、自分でもそうなのかも知れないと思っていたが、それには理由があったのだ。

 私は最近、自分が発達障害の診断を受けた際に、WAISの検査を受けた。スコアは全般的にわりと高かったのだが、ワーキングメモリに関する領域が低く、そのアンバランスが発達の凸凹を引き起こしているという事だった。人が話している内容が理解できないのではなくて、ワーキングメモリが弱いため、話を覚えておくことが難しいという事なのかも知れない。話を聞いている途中で、始めの部分が記憶からこぼれてしまうので、1度聞いただけでは話がつながらないのだろう。

 記憶術や脳トレなどでワーキングメモリを強化できるのだろうかといろいろ調べてみたが、今のところ私は「できない」という結論に辿り着いており、鍛えられないのならば何とかして代わりの方法を考えるのが良いのではないかと思っている。(これから考えが変わるかも知れない)。

 私が自分にとって有効だと思っていることの1つが、イメージの力を借りることだ。人の話を耳から理解することについて言うと、相手の話が始まって、あ、なんだかややこしそうな内容だなと感じたら、話の情景を思い浮かべながら聞くようにしている。

 なるべく具体的に、印象に残るようなイメージ(極端に誇張したような感じ)を頭に描きながら、目を閉じて苦悶の表情をかすかに浮かべて話を聞くので、相手からは少し変な人だと思われているかも知れないけど、話をよく理解するためにやっているのだから、背に腹はかえられない。

 話が少し逸れるが、TOEICのリスニングテストはほとんど、会話やアナウンスの音声を聞いて、それに関する質問に答える(答えを選択する)という試験方式なので、人が話している内容を覚えていられない私にとっては、かなり絶望的だった。しかし、「情景をイメージしながら聞く」ようにしたところ、かなり話の内容が頭に残るようになり、解答するのが楽になったと思う。

 職場の身近な人で、理解を示してくれそうな人には、自分は口頭だけで言われた事は飲み込みにくいので、何度も同じ事を聞いてしまうかも知れないけど、悪意はないと言うことを、なるべく伝えるようにしている。私の上司は西洋人なのだが、その話をしたところ、「ah, you are a video-person」とあっさり納得してくれた。その人がたまたまそう言った認知特性について知っていただけなのか、海外では日本より理解が広がっているのか、どちらなのかは分からない。電話で話すことが多く、私が単純な質問を聞き返すと苛立ちを隠そうともせずに言ったことを繰り返していたので(たぶん英語が通じなかったと思われていたのだろう)、分かってくれてほっとしている。

 また、イメージを記憶に結びつけるという事では、マインドマップが良いのではないかと考えている。コンピュータを発明したフォン・ノイマンは、自分の頭の中に大きなホワイトボードの様な物を持っていて、そこに書かれている事を頭の中で思い浮かべて「見る」事が出来たと、何かで読んだ様に思う。私も自分が作ったマインドマップなら、100%写真の様に思い出す事は無理だが、ある程度は細部をイメージして思い出す事が出来る。マインドマップは頭の中のもやもやを吐き出すためにばかり使っていたけれど、これからは記憶を助けてもらう目的でもっと書いてみようかなと思う。